副業の経費で認められるものは何?所得の種類別に徹底解説

- 副業の経費にできるのは、収入を得るために直接必要だった支出だけ。
- 経費計上が問題になる所得は、事業所得・雑所得・不動産所得・山林所得の4つ。
- 自宅兼用の家賃や通信費は、仕事で使った割合だけを按分して経費にできる。
- 10万円未満の備品は原則その年に一括で経費化できる。
- 副業の所得が20万円を超えると、確定申告が必要になる場合がある。
副業 経費 認められるものの結論

副業で経費に認められるのは、その副業の収入を得るために直接かかった支出だけです。
国税庁のタックスアンサーでも、必要経費は「総収入金額を得るため直接要した費用」と定義されています。私的な支出や家事費は、いくら払っていても経費にはなりません。
私が事務所で申告サポートをしていたとき、一番もめたのがここでした。「これも仕事で使ったから」と何でも入れようとする方がいるのですが、税務署が見るのは『その収入との直接の関係』です。
目次
この記事では、経費が認められる所得の種類から、具体的に経費にできるもの・できないもの、計算時の注意点までを順に解説します。

私自身も副業ライターとして毎年確定申告をしているので、実務で迷いやすいポイントを中心に、自分の言葉でまとめました。
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副業で経費計上ができる所得

副業で経費計上が問題になるのは、事業所得・雑所得・不動産所得・山林所得の4つの所得区分です。
国税庁は所得を10種類に区分していますが、給与所得は原則として経費の自由な計上が認められていません。会社員のアルバイト副業など給与でもらう収入は、ここでいう経費の対象外です。
| 所得区分 | 主な副業の例 | 経費の考え方 |
|---|---|---|
| 事業所得 | 継続的な物販・受託業務など | 売上原価・販管費など総収入に対応する費用 |
| 雑所得 | 単発のライティング・アフィリエイトなど | その収入を得るために直接要した費用 |
| 不動産所得 | アパート・駐車場の貸付 | 管理費・修繕費・固定資産税など |
| 山林所得 | 山林の伐採・譲渡 | 植林費・管理費・伐採搬出費など |
雑所得
雑所得の必要経費は「その収入を得るために直接要した費用」に限られます。

単発のライティング、アフィリエイト、フリマでの継続性の低い販売などは、雑所得になることが多い区分です。
雑所得は事業所得のような青色申告の特典が使えません。経費の範囲も『直接かかった分』に絞られるため、こじつけは通りにくいと考えておいた方がいいです。
事業所得
事業所得の必要経費は、総収入金額に対応する売上原価や販売費、一般管理費などです。
副業が事業所得として認められるかどうかは、帳簿の記帳があるか、事業としての実態があるかが重要なポイントになります。
ここは正直、判断が割れるところです。私の経験では、継続して帳簿をつけ、ある程度の規模と反復性がある副業でないと、税務署は事業所得を認めたがりません。迷う方は雑所得から始めるのが無難だと私は考えます。
不動産所得

不動産所得は、アパートや駐車場などの貸付で得た収入から、それに対応する費用を経費にできる所得です。
管理費、修繕費、固定資産税、損害保険料、ローンの利息部分などが経費の対象になります。
副業として不動産を持つ場合、建物の減価償却が経費の大きな柱になります。ここは金額が大きいので、計算を間違えると申告全体に響きます。
山林所得
山林所得は、山林を取得してから5年を超えて伐採・譲渡した場合に生じる所得で、植林費や管理費などが経費になります。

副業でここに該当する人は多くありませんが、所得区分としては経費計上が認められる4区分の一つです。
該当するケースはかなり限られます。山林を相続した、といった事情がある方だけ、念のため確認しておけば十分です。
副業で経費計上できるもの
副業で経費にできる代表例は、家賃・水道光熱費・通信費・備品・消耗品・各種保険料・交際費などです。
ただし、自宅兼用のものは仕事で使った部分だけを合理的に按分する必要があります。全額を経費にできるわけではありません。
| 項目 | 経費の扱い |
|---|---|
| 仕事専用の備品・消耗品 | 全額が経費になりうる |
| 自宅兼用の家賃・光熱費・通信費 | 仕事で使った割合だけ按分 |
| 事業に必要な保険料 | 対象になりうる |
| 仕事相手との交際費・調査費 | 業務との関連があれば対象 |
| プライベートの支出・生活費 | 経費にならない |
| 生計を同じくする家族への支払い | 原則として経費にならない |
家賃

自宅の家賃は、副業の仕事で使っている部分だけを按分して経費にできます。
国税庁も、自宅兼用の費用は仕事で使った部分を合理的に区分して経費化できるとしています。例えば、自宅の床面積のうち作業スペースが占める割合で家賃を按分する方法が一般的です。
私の場合、ワンルームで仕事をしているので、面積で割るのが難しく、使用時間で按分しています。どちらの基準でも構いませんが、毎年同じ基準で一貫させることが大事です。
事業に必要な設備や消耗品にかかる費用
仕事に使うパソコンや備品は、10万円未満なら原則その年に一括で経費にできます。

10万円以上の備品は減価償却の対象となり、複数年に分けて経費化するのが基本です。ただし青色申告の中小企業者等には、30万円未満の資産を年間合計300万円まで一括償却できる特例があります。
つまり、青色申告をしているかどうかで、20万円のパソコンを一気に経費にできるかが変わります。ここは青色申告の地味だけど大きいメリットだと、私は実感しています。
| 取得価額 | 処理方法 |
|---|---|
| 10万円未満 | 原則その年に一括で費用処理 |
| 10万円以上30万円未満 | 通常は減価償却(青色申告なら一括償却の特例あり) |
| 30万円以上 | 減価償却で複数年に分けて経費化 |
よくある質問
副業の経費について、相談で特によく受ける質問を3つにまとめました。
よくある質問
最後に一つだけ。経費の裏付けになる領収書やレシートは、必ず保存しておいてください。あとから経費を追加申告するのは原則認められません。今年の分から、レシートを箱にまとめるだけでもいいので始めておくと、来年の自分が必ず助かります。
